【交通事故コラム】駐車車両のバックドア接触事故|ドア開放の過失を否定し加害者の一方的過失と認めた事例
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自宅駐車場でバックドアを開けて作業中だった駐車車両に、道路を走行してきたトラックが接触した事故について、バックドアを開けていた側に過失があるかどうかが争点となった判決(千葉地方裁判所令和6年8月9日判決)を紹介します。
事案の概要
本件事故は千葉県浦安市内の住宅街で発生しました。
原告は自宅前の駐車場に車を停め、バックドア(後部の荷室ドア)を開けた状態で作業していました。
バックドアの先端は、わずかに道路にはみ出している状態でした。
そこへ被告が運転する準中型トラックが走行してきて、開いていたバックドアに接触しました。
その衝撃で原告の車両は弾き飛ばされ、隣に駐車していた第三者の車両にも衝突しました。
裁判所の判断
本件の最大の争点は「過失割合」です。
被告側(トラック側)は、「バックドアが道路にはみ出していたのだから、原告にも落ち度がある」として、原告60%:被告40%の過失割合を主張しました。
一方、原告側は、「自宅駐車場での通常の使用範囲内であり、トラック側の前方不注視だ」として、被告の一方的過失(100対0)を主張しました。
裁判所は、ドライブレコーダーの映像をもとに、トラックはカーブの手前からバックドアが開いていることを容易に確認できた上、十分な幅員もあって衝突を避けることは容易だったとしました。
その一方、原告については、自宅駐車場でバックドアを開けて作業することは通常の使用方法であり、わずかにはみ出していたとしてもそれだけで過失とは言えないとしました。
結論として、裁判所は、原告側の主張を全面的に認め、過失割合を「原告0%:被告100%」と判断しました。
コメント
「ドア開放事故」においては、通常、ドアを開けた側に安全確認義務があるため、一定の過失が問われることが多いです。
しかし今回は、自宅駐車場での作業中という静的な状況であったことが重視されました。
これが路上での乗降中などに急にドアを開けたケースであれば、全く異なる判断になった可能性があります。